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劇団 脳細胞

  • いわたよしお
  • 2018年2月27日
  • 読了時間: 1分

エゴン・シーレのこと

エゴン・シーレは、ある姉妹の両方と恋をし、二人とも自分の女にしようとした。愛すべき極悪人である。

だが、結果それは果たせず、一人は去り、彼は残ったもう一人の女を妻にした。

結婚の直後、彼は第一次世界大戦に駆り出され、画家としてのキャリアにストップがかかったかに思われた。

しかし、この戦争は彼にとって僥倖だった。

戦争によって、彼は人間の本性、残酷さをつぶさに観察し、それをもっていくつもの傑作を描いた。

人間の醜さを描いたともいえるシーレの作品群は一躍注目を集め、彼は成功者の道を踏み出した。

彼が手にしたのは、本物の人間の姿だったのだ。

だがそれも束の間だった。彼はそれからすぐ、スペイン風邪に罹ると、あっけなく生涯を閉じた。28歳であった。

彼はおそらく、自分の短い人生にどこかで気づいていたのだろう。だからこそ、性急に生きたに違いない。

そして性急に生きれば生きるほど、人間の愛すべき醜さを嫌というほどその目に焼き付け、それを表現せざるをえなくなったのだろう。

我々、劇団脳細胞は、エゴン・シーレの絵とともに歩き始める。いや、全速力で走らなければならない。シーレの生涯は短かったが、劇団脳細胞の寿命はそれよりも遥かに短いはずである。


 
 
 

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